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生活をする上で、誰もが直面する“お金”の悩み。
ただ「悩んでもどうにもならない」と、初めから諦めている方もいるのではないでしょうか。
その解決の糸口を握るのは、意外や意外。“密教”なのです。
日刊Sumaiの連載【風水で解決!】でも人気の風水コンサルタントで、
10年以上に及ぶ修業を経た密教の「阿闍梨」でもある種市勝覺(たねいち しょうがく)先生の著書
『ここに気づけば、もうお金には困らない』を参考に、お金のこと、あらためて考えてみませんか?
■そもそもお金とは、結局、何?

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手元にあるお金を「殺気」ではなく「生気」のお金とするために、お金との向き合い方を変えてみること。
節約という概念を一度差し置いて、「ケチ」なお金の使い方から足を洗うこと。
それらの方法はほんの一部に過ぎず、本書の中で種市先生は、密教に基づいたお金の捉え方を、
真摯に、また思いやりを持ってレクチャーしています。
そこで、お金と付き合っていく上でとてもためになる密教について、あらためて、簡単におさらいしましょう。
■“行動・言葉・意識”が一致して初めて、願いが叶う

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お金にわずらわされることなく、納得して自分の経済を回していく。
それがなにかしらお金の悩みが絶えない、私たちの目指すところです。
そのために知っておきたいのが、密教の大原則である「身(行動)・口(言葉)・意(意識)」という考えです。
「空海は『身・口・意』の三つが一致したとき、すべての願いが成就されると言います。
(中略)行動や言葉は意識によって決まってくるというのです。」
これまでの記事でお伝えしたように、意識とはお金と向き合う上での心構えとも言い換えられるでしょう。
■「ブラックエンジン」と「ホワイトエンジン」って?

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「お金を払いたくない」と渋々支払う10,000円と、
「このお金に見合ったものをいただき、ありがとう」と捉えて支払う10,000円。
前者は「ブラックエンジン」に基づく「殺気」のお金であり、
後者は「ホワイトエンジン」に基づく「生気」のお金です。
悲しくも「私たちはほとんどが『ブラックエンジン』で動かされる生き方」をしているのが現状だと本書では述べられています。
お金を決してあなどってはいけません。
「生気」も「殺気」も、自分の心のうちの問題でしかないと一蹴するのはあまりに強引です。
なぜなら密教の教えにあるとおり、身(行動)や口(言葉)は必ず意(意識)に連動するからです。
「あなたの心もようがあなたの経済を決めているわけです。」
本書でも繰り返し述べられていますが、「ホワイトエンジン」に基づいたふるまいに徹すれば、
目の前の景色は確実に変わっていくのでしょう。
■豊かになるには、「もっと」とほしがること

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密教の特徴的な考え方とも言える一文を、この本の中に見つけました。
「さらに豊かになるコツは、『もっと、もっと』とほしがることです。」
それ、煩悩でいけないのでは……!? などとツッコむ隙もなく、種市先生は続けます。
「足りないからほしいという欠乏感の『もっと』ではありません。
『こんなに幸せだから、もっと幸せに』『こんなにうれしいから、もっと喜びを』という、『ありがとう』の『もっと』です。」
喜んだり、感動する自分の心を、まずは自分で率直に受け止める。
ただそれだけで、『もっと』世界が開けていく。
諦めや悟りといった捉え方ではない、とても前向きでヘルシーな考え方です。

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そもそも現代人は、資本主義経済に生きる中で、お金の意味に対して過剰になりすぎていたのでしょう。
あくまでも「何かと何かを交換するための道具」に過ぎない。それがお金の本質だと本書は説きます。
何事も自分で選べる時代になりつつあります。
お金をうまく循環させる自分なりの方法を、ぜひ見つけたいものですね。
【参考】
『ここに気づけば、もうお金には困らない』種市勝覺著(サンマーク出版)