我が家が400個の簡易トイレを備蓄する理由。試してわかったベストな「防災備蓄」とは?

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近い将来、東京でも必ず起こるだろうといわれている大震災。
その時に対して、一体どのような備えをしておけばいいのでしょうか。
これまでいろいろなことを試みてきましたが、子どもが4人いる6人家族の我が家には合わないものもありました。
今回は、いま我が家でしっくりきている「防災備蓄」について、その一部をご紹介したいと思います。
■家族を守るための食糧備蓄は、「ローリングストック」なら安心!

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首都圏の機能が麻痺した場合、支援物資が十分に行き渡るのか?というのも大きな心配のひとつです。
しばらくの間、家族が自力で生きていけるだけの備えがあれば、不安も少し和らぎそうですよね(食べ盛りの子どももいますので、1週間分を目安に備えています)。
備蓄の方法も様々ありますが、被災時にも日ごろ食べ慣れた物を食べさせてあげたいと思い、我が家は「ローリングストック」を取り入れています。
ローリングストックとは、日常的に食べる食品を多めに買い、切らさないように買い足して、常に新しい食品が備蓄される方法のことです。
我が家では以下のものをストックしています。

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1・子どものお夜食にも使えるフリーズドライスープ、ツナやサバの缶詰、レトルトカレーやパスタなど
2・子どもが簡単に安全にお腹を満たすことができるように、カロリーメイトやゼリー飲料など。もしもの時に子どもだけが家にいる可能性も高いですし、これは普段は子どもの部活や塾でも活躍します。
3・非常時こそ貴重な嗜好。子ども達には飴やラムネ、大人にはスティックコーヒーなど。
いずれも、日ごろの生活で少しずつ使いながら 定期的に補充をして、常に多めにストックしておくようにしています。
こうすることで賞味期限切れを防ぎ、無理のない備蓄ができています。
(このほか、水や無洗米も同じようにストックして、その時に温かいご飯を炊けるように考えています)
■非常用品こそ、「いつも見えてる」「いつでも取り出せる」が大切!
せっかくの備蓄品も、混乱の中で取り出すことができなければ意味がありません。
我が家では、このような丈夫なコンテナに収納しています。
座ることもできる強度がありますので、子ども達のベンチとして、ゲームをしたり、本を読んだりする良い空間となっていますし、
蓋を開けるだけなので、中身を取り出したり補充するのも簡単です。
そして何より、子ども達が日ごろから「ここにある」と認識できていることが肝心なのです。
こちらのコンテナは、不要になった時には折りたためるのも嬉しい点です。
いずれはキャンプグッズなどとして、活躍してくれるかもしれません。
■「食べること以上に我慢が難しいのは、出すこと!」

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これで準備は万端!と思いましたが、先日、防災備蓄収納プランナーの方からお話を聞き「食べること以上に我慢が難しいのは、出すこと!」と知りました。
つまりトイレ。
考えてみれば、確かにその通りです!
被災地でのトイレ問題は大変に深刻だとも聞きますので、簡易トイレも備えておくことにしました。
6人家族が2週間ほど困らないように考えて、400個購入。
大きな出費となりましたし、この簡易トイレを収納する場所も問題ですが、優先順位の高さを考えればやむを得ません。
子どもと一緒におもちゃの量を見直して、簡易トイレの収納場所を確保しました。
■家にため込んだ不用品と家族の安全。大切なのはどちらでしょうか?

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何のために物を減らすのか? 家を整えるのか?
それを、防災備蓄の面から考えてみるのもいいかと思います。
もしもの時、今お住まいの家では、どれくらいの物が倒れ、散乱するか、イメージしてみたことはありますか?
“その時”は夜かもしれません。真っ暗闇かもしれないのです。
物に阻まれて、さらに怖い思いをするなんて、悲しすぎます。
不用品を減らすことで、今よりも十分な備えをするためのスペースとして空間を生かすこともできますね。
“物を選び、空間を整えること”は、「今」の暮らしだけでなく、「未来」にも大きな力を発揮するということなのです!
今年も残り40日程となりました。
新年に向けての大掃除、ついでに備蓄について見直す機会にしてみてはいかがでしょうか?
(ライフオーガナイザー® 森下敦子)