土地探しでは、複数の仲介業者さんにお世話になりました。
みなさんそれぞれ社風が違うのが面白かったです。
そして今でも印象に残っている仲介業者の一つが、A社さん。
- 若い男の子ばっかり
- イケメン率高い
- 服装もスマートカジュアルで、明るく爽やか
みなさん全員が朗らかで優しく親身な接客をしてくださり、本当に良い業者さんでした。
他人様から受けた恩は返す律儀な鳥は、「絶対にA社さんから土地を買わせていただこう」と心に誓いました。
でも、最終的にY社から買いましたけど……。
やっぱり優良物件を持ってきてくれた者勝ちですわ。
ちなみに受けた恩を返さないと罪悪感を感じる人ほど、悪徳商法に引っかかりやすいそうですよ。
人の好いみなさんは気をつけてくださいネ。
※ 過去の記事を読む
■仲介業者の「ライフプラン無料作成サービス」
こんにちは。新宿に注文住宅を建てて暮らしている鳥です。
競争激しい仲介業者さんの世界。みなさん、独自色を出そうと必死です。
いかに多くの未公開物件情報を集めるかもそうですが、
A社さんのライフプラン無料作成サービスもその一つでした。
ええ、無料で受けられるもんは喜んで享受いたします。
週末に予約を取り、鳥夫婦でいそいそとA社さんのライフプランを受けに行きました。
A社さんで受けたライフプランで真っ先に思い出すのは、
プランナーさんと笑顔で会話しながらも、
心のなかは無意味さと切なさでいっぱいだったことです。
それはなぜか……。
実は、鳥がライフプランを受けたのはこれが二度目でした。
一度目は25歳ぐらいの頃。
まだ若かった鳥と、当時の夫の二人で、
保険のおばちゃんから営業を受けたときに作ってもらったのが最初でした……。
■初めて受けたライフプランの結果は…
当時の鳥と元夫の年収は400万も行かないぐらい。
極度のコミュ障により、鳥の年収が上がる見込みはナシ。
元夫もかなり控えめな昇給予想。
子どもは2人予定。
ずっと10万円程度の賃貸アパート暮らしを想定。
このような条件でプランを作ってもらいました。
保険営業のツールであることもあってか、プラン結果は非常に厳しいものでした。
おばちゃんは専用端末で貯蓄額の線グラフを見せつけながら、
お肌と合っていない口紅が色濃く塗られたお口で、
「子育てにはお金がかかるから、ほら、見て! 老後の貯蓄がこれだけになっちゃうのよ~。
これも病気にならずに、健康で二人とも働き続けている前提ですからね?
ね? 病気になってしまったときの保険はかけておいた方がいいでしょ?
それでね、保険には貯蓄にもなるものがあるのよ。これが今、評判良くてねえ」
などと恐怖訴求の仕込まれた営業トークを炸裂。
心配性の鳥は、まんまと貯蓄型医療保険に入らなければと焦りました。
しかしその直後に、突然の、元夫との別居事件!
ショックでガリガリになるほど痩せてしまった鳥の頭からは、
保険のことなんてすっかり飛んでしまいました。
そして数年後に離婚……。
しかも元夫との事件を機に状況が激変し、奮起した鳥の年収が、数年で1本近くまで激増。
でも、実力もないのに無理していただけで長続きせず……。
仕事が辛すぎて、退職して無職となり、部下だった鳥夫のお嫁さんになりました。
(翌年、収入は激減しているなかの地方税の支払いがたいへんでした)
今では、お気楽パートで細々と稼ぐ日々。
でも元夫と鳥夫の収入にはかなりの差があります。
そして、自分達がまさか子供のいない人生を送るなんて、思いもよりませんでした。
また、元夫とは安い賃貸アパートで暮らしてゆくイメージしか描けなかったのに、
鳥夫とは都心にマイホームを建てようとしているのです。
こんな具合に、あの保険のおばちゃんに作ってもらったライフプランとは
「前世?」というほど前提情報が変わってしまったのです。
■それでもライフプランを受けて良かった理由って?
「あのライフプランは一体なんだったんだろう……」
A社でライフプランナーさんと話しながら、鳥は過去を思い出していました。
そして切なくなりました。
鳥も、元夫も、一生懸命生きていたけど、一緒にいられなかった。
そして今、鳥の隣で笑っているのは鳥夫。
あんなに大好きで懐いていた元夫のことは、今では、
「私の親戚からもらった結婚祝いが入った通帳、返してほしい」とたまに思い出す程度ですわ。
このように人の人生なんて想定通りに進まないものですが、
それでも仲介業者さんのライフプランを受けたことは、たいへん良かったと思います。
なぜならライフプランのおかげで自分達の家づくりの予算感が把握できたので。
ちなみにその予算感とは、5,000万~5,500万円。
以来、ざっくりと「土地3,000万、上物2,000万、諸経費500万」を想定して、
より具体的に土地探しに邁進できるようになりました。
現在、A社のライフプランを受けてからまた数年の時を経ておりますが、
また大きく前提情報が変わってしまっていますけどね……。
(鳥)
■この連載の一覧を見る■