暮らしのコツ

鶴間 正二郎鶴間 正二郎

合格率15%の「宅建」にまつわるリアルな現実、持っていないと出世できない?

筆者が持っている宅建の有効期間満了日が近づいてきたため、先日講習を受講して更新の手続きを行いました。

従来この資格は宅地建物取引主任者という名称でしたが、平成27年の法改正により宅地建物取引士に変わっており、今回更新手続きが完了したことにより筆者も新たに「宅地建物取引士証」を手にしました。
不動産の世界で何かと必要になってくる「宅建」について、今回はお話したいと思います。

■宅地建物取引士の仕事内容とは?

不動産の契約

ふじよ / PIXTA(ピクスタ)

宅建士の仕事としては契約時の重要事項の説明(重説)、重要事項説明書への記名押印、契約内容記載書への記名押印といった事項になりますが、
この中では特に重要事項の説明が大切です。

重説においては宅建士が宅建士証を提示したうえで行なわなければなりません。

自分を担当する営業が契約の時だけ他の人に変わった場合、その営業は宅建を持っていないのだと思ってほぼ間違いはありません。
営業の側からしても、最大の晴れ舞台である契約を自分でできないのは辛いものがあります。

(売り上げの一定割合がカットされ、その分代わりに重説を行った宅建士に加算される場合も)

ちなみに主任者証(当時)を自宅に置き忘れ、急遽他の人に代わってもらったことが筆者は1回だけあります。

 

■宅建を持っていないと出世はできない!?

管理職

xiangtao / PIXTA(ピクスタ)

会社側にとっては業務に従事する者5人に1人以上の割合で宅建士を置かねばならず、また事業所ごとに専任の宅建士を置かなければならないと宅建業法で定められています。

また契約業務がたて込む繁忙期においては人のやりくりの問題もあり、一人でも多くの社員が宅建を取得していることが望ましいのは当然のことになります。

バツグンの営業力があり、営業成績が常に断トツであるにもかかわらず、どうしても試験に合格できないという人もいるものですが、そのような人はどこの会社においても管理職にはなれません。

 

■合格率は15%前後だが、きちんと勉強すれば合格は困難ではない

過去問題集

CORA / PIXTA(ピクスタ)

宅建は大まかに言うと権利関係、宅建業法、法令上の制限、税金他の4分野に関して50問(全て4択)出題されます。

合格率は15%くらいなので一見厳しそうな試験に思えますが、きちんと勉強すれば35点前後と言われる合格点をクリアすることはそれほど難しいものではありません。

宅建の試験は例年10月の第3日曜日に実施されますが、この日が近づいてくると未取得者は様々なプレッシャーに晒されることになります。

周囲からはことあるごとに「勉強しているか?」と聞かれ、定時を過ぎれば「さっさと帰って勉強しろ!」と追い返されたりします。

会議室

Graphs / PIXTA(ピクスタ)

筆者の会社では「ここで勉強してろ」と別室に監禁状態にされていたりしていました。

そのため不合格となるとそれはそれでたいへんなことになります。

筆者は2回目の試験で合格しましたが、登録番号のゴム印を会社が作ってくれたことがうれしく、また初めての重説で主任者証を提示するのがたまらなく気持ちが良かったことを覚えています。

 

■宅地建物取引士証は東京都知事が交付する

東京都庁

J6HQL / PIXTA(ピクスタ)

筆者は東京で登録しているので、宅建士証は都知事の名前で交付されます。

最初に登録した時はまだ石原知事の時代でしたが、ちょうど2回目の更新のタイミングで辞任しました。

新知事誕生前に更新時の講習を受講するとどうなるか聞いてみると、知事が不在の間業務を代行する副知事の名前で出されるという事でした。

選挙が終わっても、その直後の都議会で選挙結果が承認されるまで、新知事の名前では出せないそうです。

政見放送

tkc-taka / PIXTA(ピクスタ)

5年間使うことになる主任者証ですから新しい知事の名前で貰いたいものです。

切り替わる一番早いタイミングを見計らって講習の日程を決めたのですが、そこまでしたにも関わらず猪瀬知事はあっという間に辞任してしまい、後を継いだ舛添知事も任期を全うできずに辞任してしまいました。

そのため私の主任者証は長らく前々知事の名前のままでしたが、今回の更新でようやく現職知事の名前に戻りました。

 

■酒の席で醜態をさらすことも信用失墜に!? 「士」業になってどう変わったか


宅地建物取引主任者から宅地建物取引士という「士」業となったことにより、

信用失墜行為の禁止、知識及び能力の維持向上などの義務が追加されています。

更新時の講習のテキストもこれまで3冊だったものが4冊となり「酒の席で醜態をさらすことも信用失墜にあたる」と講師の弁護士は熱弁していました。

「日刊Sumai」という場に誤った情報を書くことも信用失墜行為にあたると思われるので、今後は記事の正確さについて、これまで以上に慎重になりたいと思います。

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