当初、トカイナカの築40年マンションを買えば御の字だと思っていた鳥。
鳥夫が「都心に家を持ちたい」と言い出したとき、
この人は何を言っているんだろうと思いました。
そして鳥の心に真っ先にあがってきたのは、不安。
「私のような人間が、都心で暮らせるはずがない。都心は恐い人がいっぱいいるよ……」
と思って、不安になってしまったのです。
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■都心が怖かった理由って?
こんにちは。
新宿に注文住宅を建てて暮らしている鳥です。
生来のビビり症がため、家づくりはもう不安の連続(ほとんどが妄想)でした。
でも事前にネガティブ妄想を炸裂させておいたおかげで、
住んでから「想定外だったあ!」とパニックに陥ったことはないですね。
ほぼ想定どおりの暮らし。ふふふ。

dekoの風 / PIXTA(ピクスタ)
さて、もともとはトカイナカでゆったりおっとり暮らしたかった鳥ですが、
鳥夫に都心散歩に連れていかれ、土地のにおいを感じ回ったところ、
「四ツ谷……いいにおい……」
と四ツ谷を好きになっていきました。
しかし土地のにおいは気に入ったけど、やはり人が怖い。
具体的に何を怖れていたのか。
それは、
「都心の人は、立ち居振る舞いがしっかりしている。
鳥のように世間話さえまともにできないコミュ障野郎はついていけない」
という恐怖心でした。
■都心の民度についていけるか?
土地探しをしていた頃のある日。
四ツ谷に用事があり、四ツ谷駅前で信号待ちをしていました。
するとちょうど近くの小学校でイベントがあったようで、
ブラックフォーマルに身を包んだ奥様方の集団が、
賢そうな坊ちゃん方を連れて帰宅されているところに遭遇しました。

dekoの風 / PIXTA(ピクスタ)
おそらく鳥と同年代であろう奥様方。
なんですかね、あの、独特の雰囲気。
良妻賢母的な。
「美しき母。」というキャッチコピーが浮かびますよ。
「もし四ツ谷で子供を育てるとしたら、
ああいう奥様方と交流してゆかねばならないのか……」
と思ったら、ゾッとしました。
欲深き我が子が、砂場で坊ちゃん方の高級おもちゃをひったくったらどうしよう……泣。
ああ、無理、鳥には無理だと。
またその頃、文京区に住んでいる同僚(霊感がある)がいました。
「文京区の〇〇に住んでいるんですけど、とても空気が良いですよ」
と彼女から聞いていたので、文京区も希望エリアに入れていたのです。
しかし四ツ谷のキリッとした奥様方の発するエネルギーにビビり、
夜パソコンで「文京区 民度」と調べてみたところ……
「お医者さん、大学教授が多い」的な眩しい情報の砲弾を受け、
瀕死となった鳥は、文京区を希望エリアから外しました。
町内会で出されるお茶請けひとつで、
「あら、この生菓子、〇〇さんのとこの?」
なんて老舗談義が始まりそう……泣。
しかもその直前の回では鳥がお茶請け担当だったりして、
ゴマ煎餅とか栗しぐれ(どっちも好物)とか出したばかりだったら、
もういたたまれない!! ヒイィィ!!
(完全な偏見です。ごめんなさい)
■土地探しでは民度もチェック!
もともと鳥夫は文京区には興味がなく、四ツ谷や青山がお好き。
鳥の卑屈さにより文京区は外すにしても、
鳥夫の希望エリアまで制限してはいけない!
鳥は湧き上がる恐怖心をぐっと抱き締め、
「大丈夫、できないことは学んでいけばいいんだから。
土地のにおいも助けてくれるよ」
と思うことで、なんとか四ツ谷に踏みとどまりました。
しかし最終的にご縁あって決まった土地は、四ツ谷ではなかった。
山手線の外。
もはや四ツ谷や文京区のような都心感はありません。
都心の上品な雰囲気は、本当の意味で恐い大人が集まる新宿東口でかき消され……
都心の洗練された雰囲気は、段ボールハウスが立ち並ぶ新宿公園でかき消され……
でも新宿の高層ビルが立ち並び、東京ならではの景色が拝める素敵なところです。
ここは、鳥にとってはたいへん居心地が良い。
庶民的で、優しい。
ご近所のみなさまも配慮してくださる良い人ばかりで助かりました。
住むエリアを決めるとき、
そのエリアの民度が自分に合うかどうかも考えてみると良いと思います。
鳥の場合は、自分が着いていけるかどうか心配した側ですが、
逆に民度や治安のよくないエリアに住んでしまって後悔するケースもあるでしょう。
具体的にどう調査するかですが、やはり現地を歩き、
良く見て、良く感じてみることだと思います。
歩いている住民層、ゴミ捨て場の様子、戸建ての状態などなど、
さまざまな情報を感じ取れると思いますよ。
(鳥)