こんにちは、「なんでも大家」のアサクラです。
前回は、予算的な制約があるなかで、「失敗リフォーム」で暮らしにくくなった部屋をどうやってリノベーションするかプランを練りました。
難しいのは、旧い設備を残すと新しく導入した設備とチグハグな印象を与えかねないこと。
今回は、完成した部屋の写真をごらんいただきながら「新旧設備をいかに調和させるか」について考える参考にしていただきたいと思います。
その前に、新しく導入した設備と残して活用する設備を一覧で確認しておきます。
洗面とトイレは設備を一新し、シンプル&清潔感アップ
まずは、しっかり費用をかけて一新した設備から見ていきましょう。
トイレはドアの位置を前方に変えて足元を広くとり、ゆったりとして清潔感のある空間になりました。
IKEAで購入した収納もシンプルでマッチしています。
洗面は野暮ったくて使いにくかった一体型を廃棄し、壁付けのシンプルなものに。
洗面ボウルはサンワカンパニーの「バタフライ」です。
ちなみにユニットバスは清掃しただけでまったく手を加えていませんが、白を基調としているので洗面やトイレとならべても大きな違和感はありません。
IKEAのキッチン小物をフル活用して予算を削減!
次は、既存の設備を残したキッチンです。
白いレンジフードを追加し、壁や床も新しくしました。
もともとのキッチンの色がホワイトだったので周囲によくなじみ、キッチン本体の古さを感じさせない仕上がりになったと思います。
予算の関係でダウンライトをあきらめた天井にはIKEAの照明を設置。
今回は予算的な制約があったのでなるべく施主支給をおこなって予算削減をめざしましたが、そんなときに頼りになるのがIKEAです。
リーズナブルでありながら、シンプルなデザインは悪目立ちせず、予算の限られたリノベーションの強い味方です。
とくに、キッチンまわりには、IKEAの「GRUNTAL」(グルンタール)シリーズをフル活用しました。
ステンレスシェルフやポールを中心に、収納や水切りラック、S字フックを吊り下げ、ナイフラックも設置して、ぐっと使いやすくなりました。
リビングからダイニングを眺めるとこんな感じです。
ダイニングとリビングを間仕切る建具やガラス窓は既存のものに塗装しただけですが、思ったよりもきれいに仕上がりました。
リビング横のサービスルームも、天井と下がり壁を取り払い塗装しただけですが、ずいぶん広く感じられます。
天井の配管も塗装しただけですが、ラフな感じが部屋の雰囲気に合っています。

左:リノベ前/右:リノベ後
クローゼット(押入れ)も建具を撤去して塗装し、ロールカーテンを設置しました。
塗装や床の素材感が変わると印象もガラリと変わりますね。
ガラスブロックや露出配管でインテリアにアクセントを追加
ほかにも細かいところにも手を入れました。
リノベーション前、エアコンの下にあったニッチのような空間(実は昔、旧式のエアコンが設置されていた場所)にはガラスブロックを設置しました。
部屋に光を取り入れつつ、インテリアのアクセントにもなって一石二鳥。
内見にいらっしゃったみなさんにもたいへん評判がよかったです。
ダイニングからリビングを見たところです。
写真の右下に見えるのは、インテリアにあわせて選んだスツール。
通常の賃貸物件と同様、家具・家電は付属しませんが、うちでは照明やスツールのようにアクセントになるものはあらかじめ設置することもあります。
(入居後に不要な場合は、こちらで引き取ることも可能です)
露出配管にも一工夫で予算削減をしています。
高価な鉄製の配管をあきらめ、塩ビ管に白の塗装を施しました。
塗装したぶん目立ちすぎず周囲によくなじんでいます。
予算的に妥協したガッカリ感もなくホッとしました。
横から見ると、こんな感じ。いいアクセントになりました。
いかがだったでしょうか?
キッチンのコンロの使いにくさが改善できなかったのだけは心残りですが、予算に制約がある以上、どこかであきらめなければならないのはしかたないと思います。
ちなみにこちらの部屋は日当たりもよい2階の部屋ということもあり、こちらの賃料で募集しました。
賃貸募集のピークのシーズンだったということもあり、募集から1週間もたたないうちに決まりました。
内見の際には、新しく導入した設備と旧い設備とを事前に説明したので、納得してご入居いただけました。
リノベーションといっても、なんでも新しくすればいいというわけではないのですね。
今回の工事では、旧い設備を残して低予算でリノベーションしても工夫次第で部屋のイメージが一新できることがわかったのが収穫でした。