リノベーションQ&A ~ビギナーが抱える ギモンにお答えします!~

【序章】「リノベーションQ&A」ビギナーが抱える ギモンにお答えします!

戸建てリノベーション初心者も安心!!RENOVATION Q&A
リノベーションQ&A

リノベーションといえばマンションが一般的ですが、最近では「戸建て+リノベ」を選ぶ人も増加中。

しかし、費用がかさむのではないか、中古物件の耐久性をどう見極めればいいのかなど、マンションと比べると不安な点も多いのではないでしょうか?

そこで、初心者が安心してコダテリノベに取り組めるように、プロの意見を交えながら、4回にわたって、8つのチェックポイントをQ&A形式で分かりやすく解説します!

今回は序章として「リノベーションとはなに?」という疑問を解説いたします。

 

序章 リノベーションとは?

近頃よく聞くリノベーションという言葉。

リノベ済み物件

naka / PIXTA(ピクスタ)

単に大がかりなリフォームを指すと思っている人も多いのでは?

リフォームや新築との違いなど、今さら聞けない基礎知識を分かりやすくご紹介します。

 

Q1 リノベーションとリフォームは、どう違うの?

A.不便さの解消ではなく、自分らしいスタイルのある住まいづくりが目的

リフォームに比べ、リノベーション(以下リノベ)のほうが最近よく耳にする言葉ですが、両者に厳密な線引きはありません。

そもそも英語のrenovationは建物の改修を指すが、reformは住宅用語ではなく、日本独自の用法といえます。

リノベ専門の設計事務所の草分けとして知られる、大阪でアートアンドクラフト(以下A&C)を主宰する中谷ノボルさんは、両者の違いについて、こう語っています。

「リフォームの目的は、設備が壊れたから直そうといった不便さの解消にありますが、リノベには、多少不便でも最小限の機能でもいい、自分らしい生活スタイルを優先したいというニュアンスがあります。

床・壁・天井を全部はがし、配管や設備も総取っ替えしないと、リノベといえないわけではありません。

例えば、ある女性が「都心で、広いお風呂とキッチンのある、眺めのよい部屋に猫と住みたい」と要望したとします。

そんな一人ひとりの明快な希望に応え、新築時に戻そうとするのではなく、まったく異なる住まいへと変貌させる――それがリノベなのです」

店舗や事務所を併設した住まいを望む人には、階によって用途の使い分けができる戸建てリノベはオススメです。

下記の写真は1階に妻が営むベーカリーを構え、上階に家族が暮らしています。そして、いつでも子どもの姿が見られて安心な作りになっています。

リノベ物件

店舗や事務所を併設した住まいを望む人には、階によって用途の使い分けができる戸建てリノベーションはオススメ。写真は1階に妻が営むベーカリーを構え、上階に家族が暮らす。いつでも子どもの姿が見られて安心

リノベ物件

 

Q2 新築と比べて安さ以外のメリットは?

A.住みたい街に、広くて味のある家が持てるチャンス!

安さを理由に、新築でなくリノベを考える人もまだまだ多いだろうが、実はリノベには、ほかにも様々な魅力があります。

中谷さんいわく、

「古い物件のほうがあとから建てる新築より立地がよい場所を押さえているし、容積率も今より緩い時期に建っているので、空間に余裕があります」

特に、都心で職住近接型の暮らしがしたい人には、オススメです。

また、どっしりした柱や床など、新築にはない趣のあるインテリアが実現できる点もポイントでしょう。

昭和レトロやアンティーク好きの人には、ピカピカの新築よりむしろ魅力的なものになるでしょう。

つまり、中古住宅+リノベという選択によって、住みたい街に、より広く、味わいのある家が持てるチャンスが広がるというわけなのです。

ちなみに、これは新築・中古問わず言えることだが、複数のフロアがある一戸建てならではのよさとは、吹き抜けなど、高さを生かした空間をつくりやすく、階によって用途を分けやすい点。

今すぐでなくても、将来、店舗や事務所を併設する夢がある人は、マンションではなく戸建てをリノベするという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。

(つづく)

 

(伊藤ハムスター= 扉・人物イラスト、安田はつね= 建物イラスト、アートアンドクラフト/中谷ノボル・枇杷健一・岡本典子= 取材協力)

(住まいの設計2017年1・2月号より)

pfofile


中谷ノボル氏 アートアンドクラフト代表
大阪市生まれ。大学の建築学科を卒業後、不動産営業、建築設計、現場監督などを経験し、1994年アートアンドクラフトを設立。
地域の古いビルを再生した宿泊施設や、不動産のセレクトショップ『大阪R 不動産』の運営も手掛ける。

『みんなのリノベーション―中古住宅の見方、買い方、暮らし方』
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