長女(5歳)と長男(3歳)の子育てを、平日はほぼワンオペで行っている、整理収納アドバイザーのトノエルです。
この連載では、防災の専門家ではない主婦が、家族を守るために考えた、もしもの備えをご紹介します。
この備えを構築したのは2年前。子どもが成長し、引越しをした現在も、年に2回見直ししているので、その状況も合わせてご紹介していきます。
前回は、自宅避難のための非常食や水、トイレ用品などの保管場所と、災害時にも役立つ消耗品の管理方法についてご紹介しました。
今回は最終回。もしものときも、普段のときも、使えるモノのご紹介をします。
あなたのお家の、非常時の備えはどうされていますか?
もしものときのために備えておかないといけないとは思いつつ、まだ何もできていないという方に、こんな一例もあるよと参考にしてもらえるとうれしいです。
非常用のモノは、いつものときも使えるモノを選んでいます。
非常用のモノって、買うのも、置いておくのも、お金やスペースを使うことになりますよね。
それなら、普段から必要なモノを買うときに、「もしものときにも役立つモノ」という視点で、モノ選びをするのもいいかもしれません。
つまり、防災用品を購入するときには、日常でも使いやすいモノを。普段使いのモノを購入するときに、非常時にも使えるモノを。
1つのモノが多用途で使えるほうが、家にモノが増えるのを防ぐことにもなりますもんね。
そこで、筆者が使用している、普段から便利に使えて、いざというときにも役立つモノをいくつかご紹介します。
1.無印良品「持ち運びできるあかり」夜間の授乳やおむつ替えに使用できる!
まずは、無印良品「LED持ち運びできるあかり」(価格/6,890円・税込)。
その名の通り、持ち運べる照明器具です。
充電器からヒョイと持ち上げるとあかりがつきます。
停電時は勝手に点灯してくれるとのこと。
筆者は寝室に常に充電した状態で置いています。
長女が生まれたころ、夜間に授乳やおむつ替えをするときに灯りをとるために、購入しました。
今は寝る前の絵本タイムや、深夜に具合が悪くなった子どもの様子をうかがうときなどに使用しています。
2.モバイルバッテリー Anker「PowerCore+ 13400」スマホの充電切れも問題なし!
次は、モバイルバッテリーのAnker「PowerCore+ 13400」です。
夫婦それぞれが携帯しています。
長距離を移動する日など、スマートフォンの電池がなくなりそうになっても慌てません。
それに、通信手段こそ、非常時に欠かせないですよね。
その充電ができる大容量バッテリーです。
3.カセットコンロのIwatani 「カセットフーBO」屋外での使用もOK!
こちらはカセットコンロのIwatani 「カセットフーBO」(カセット風防ってことらしいです)。
側面の立ち上がりが風よけになり、屋外での使用もできます。
もちろん、冬場は食卓での鍋に活躍しますが、いざといういうときに外でも使えるのは心強いですよね。
4.ダイソー「冷凍用ポリ袋」普段からキッチンで活躍!
高密度ポリエチレン袋のダイソー「冷凍用ポリ袋」です。
前々回、ご紹介した災害時に役立つ「パッククッキング」。
それに使う高密度ポリエチレン袋を、我が家では普段からキッチンで使用しています。
食材をそのまま入れて冷蔵庫や冷凍庫で保存するときには、この袋を。
サッと取り出せるように、キッチンの引出しの手前に、包装袋から出してそのまま収納しています。
5.お米はいつも「無洗米」面倒くさがりな人にはピッタリ!
いつも食べるお米。
産地や銘柄には、特別にこだわりはありませんが、必ず「無洗米」を購入するようにしています。
面倒くさがりなので、普段お米を研がなくていいというのも助かりますし、災害時も「パッククッキング」でそのままお米を使用できます。
もしもの備えを考えることは「整理収納」と似ている!

zaimasukoike / PIXTA(ピクスタ)
全部で21回にわたって書かせていただきました【トノエル防災研究室】も、今回で最終回になります。
こういう内容のモノを読んだり、自分の家族に置き換えて考えたりするのって、辛くはありませんでしたか?
筆者は正直、辛かったです。
2年前の熊本地震をきっかけにして、わが家の防災について一度しっかり考えて備えました。
確かに、辛いことではありましたが、その結果、漠然とした不安は薄れて日々をストレスなく過ごせるようになりました。

Graphs / PIXTA(ピクスタ)
これは、整理収納と考え方が似ているな、と。
- 整理=大切・必要なモノだけにする
- 収納=使いやすくおさめる
これをすることで、日々をストレスなく過ごせるようになる。
もちろん、状況の変化に応じて、ときどき見直しは必要だけれど。
整理収納は、お片づけやお掃除のようなリセット作業ではなくて、そういう日々の生活をしやすくするためのスタート準備なんですよね。
もしもの備えも、いざってときに命や健康を守るための、言わばスタート準備。
日々をのほほんと暮らすためには、もしもの備えも、整理収納も、最初にシステムを整えておくことが必要なんですね。
確かに、アタマも時間もお金も使うことになるかもしれませんが。
そのぶん、日々のストレスが減って、ラクしてすっきり生活できるようになるし。
なにより、達成感が得られたのがうれしかったです!
いかがでしたか?
これまで、防災の専門家ではない筆者が、家族を守るために考えた、もしもの備えをご紹介してきました。
もちろん、ここで紹介した備えが万全だとは思っていません。
これからも、家族や環境の変化に応じて、見直していくことになると思います。
丁寧な暮らしに憧れがあっても。まず大切なのは、家族と自分の命。
日々の暮らしと、防災、どちらかに偏ることなく、ほどよいバランスを見つけていきたいですね。
このシリーズが、あなたの家のもしもの備えについて考えるきっかけや、ヒントにしてもらえるとうれしいです。
「丁寧っぽい暮らし」をめざす、トノエルでした。