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シェアハウスのルール、守った人が負け!?水回りはオンナの戦場だった

脱衣場でゆっくりと髪を乾かすBさん

他人同士が共同生活をするシェアハウス。トイレや浴室、洗面室など、水回りスペースが共有だとトラブルが起きやすいようです。13の個室がある女性限定のシェアハウスで暮らした経験を持つ不動産コラムニストの吉井希宥美さんが、水回りスペースのトラブルや不可解な習慣について語ります。

入居者13人に対して洗濯機が3台。なかなか洗濯ができない

私が暮らしていたシェアハウスでは、入居者13人に対して洗濯機が3台。騒音クレームが起こらないよう、夜11時~朝6時までは洗濯機を使ってはいけない、というルールがありました。そのため、当然順番待ちが発生します。

浴室は1階に1か所しかありません。その脱衣場に洗濯機が置かれています。脱衣場に鍵はなく、入浴するときは「入浴中」という札をドアノブに掛けておくルールになっています。ですので「入浴中」の札がかかっていると洗濯機を使えないうえ、洗い上がっている洗濯物を取り出すこともできません。

入居してすぐの頃はそのルールに慣れておらず、なかなか夜に洗濯機を使うことができませんでした。帰宅後、洗濯機が使えるかチェックするために真っ先に脱衣場に行くのですが、たいてい脱衣場に札がかかっているのです。ドアの隙間から明かりがもれているのを確認するたび、肩を落として自分の部屋に戻るしかありません。そのため仕方なく朝の出勤前に洗濯をすることに。

「入浴中」の札をかけて自分の予定通りに過ごすBさん

ある日、シェアメイトのA子さんから、その時間に脱衣場を占領しているのはBさんだということを知らされました。自分のスケジュール通りに食事、入浴、洗濯をしたいために、誰もいないのに「入浴中」の札をかけ、脱衣場の照明を点けておくのだそうです。

Bさんの仕事は「早番」「遅番」があり、その頃の帰宅時間は他のシェアメイトよりも1時間ほど早かったようです。Bさんは帰宅するとすぐに脱衣場の照明を点けてバスタブにお湯を張り、洗濯機を回し、その間キッチンで夕食をつくります。

食事が終わったらお風呂に入り、ドライヤーでゆったりと髪を乾かして終了。やっと脱衣場と浴室の電気を消し、洗濯物を持って脱衣場から出てくるのだとか。これには開いた口がふさがりませんでした。

Bさんの目に余る行為は、正義感の強いAさんによって管理会社に告げられたようです。またその後、仕事が「遅番」勤務になったこともあり、そうした行為はなくなりました。でも、札がかかっているとつい1㎝ほどドアを開けて人の気配があるかどうか確認する変な習慣がついてしまいました。

さわやかで品があるのにトイレのドアは開け放し

トイレについても不可解なことがありました。引っ越しの荷物を搬入しているとき、廊下ですれ違ったDさんはさわやかで品があり、このシェアハウスを選んで良かったと思いました。トイレに行くところだったようです。

私の部屋はトイレの向かい側。数回に分けて荷物を部屋に入れるため、ドアを開けたままにしようすると、トイレのドアがよく見えます。廊下の幅がとても狭いのです。

先ほどすれ違ったDさんがトイレから出てくると、トイレのドアがこちらのドアにぶつかりそうになりました。当然閉まるものだと思い、部屋から出ようとすると、なんとDさんはトイレのドアを閉めずに自分の部屋のほうへ歩いていきました。

トイレのドアの開き具合はほぼ90度。力加減を間違って閉まらなかったというレベルではありません。危うくトイレのドアに衝突しそうになりました。びっくりしたのと同時に、開け放して出ていくDさんの行動が理解できませんでした。

トレイのドアは閉めないのがスタンダード!?

ですが、トイレのドアを開けて出ていくのは、Dさんだけではありませんでした。トイレは1階と2階、各フロアに1か所ずつありますが、いつもどちらのトイレもドアが開いているのです。どうやら他の人もドアを開けっぱなしにしているようです。

そのため、部屋から出るときは、自分の部屋のドアがトイレのドアにぶつからないように数㎝ドアを開け、ドア同士がぶつからないか確認してから部屋を出て、トイレのニオイを吸い込まないよう息を止めて通り過ぎる習慣がついてしまいました。

浴室やトイレなどの共用部は、週に1回、業者さんが掃除に来てくれる程度。ドアを開放すれば、当然ニオイや汚れも気になるはずなのに、彼女たちが気にならないのが不思議でたまりませんでした。でも、理由を彼女たちに聞く勇気はありませんでした。コロナ対策の換気の一環かどうかは、未だ不明です。

●体験した人/吉井希宥美さん
宅地建物取引士、AFP、家族信託コーディネーター®、相続実務士を所持する不動産コラムニスト。不動産取引や相続相談を行いながら、執筆を手掛ける

イラスト/押本達希

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